お菓子に関しての質問を承ります。ホームページで公開します。
メールにてお願いします。私はじめスタッフ一同、判る範囲でお答えします。
お菓子の製法は一つではありません。お菓子作りに携わる一人一人が日々工夫を重ねています。
今当店でベストとして採用している製法を出来る限りわかりやすくお知らせします。
仕事等の都合で即答は致しかねますので、ご了承ください。
オーナーシェフ 大矢 慎治
2002年8月30日 | Y.Iさんからの質問です |
はじめまして。 お菓子の作り方の質問に答えてくれる所を探してこちらにたどり着きました。どうしてもうまくいかないことがあるので教えてください。 パウンドケーキを焼くと、切ってみた時にバターの染みたような所があるんです。昨日焼いたときには、下半分くらいがそうでした。 ヤフーのお菓子Q&Aに同じ質問があって、それには卵が分離してグルテンが出来ているとありました。卵が分離しないように、少しずつよく混ぜて作ってみましたが結果は同じでした。 お菓子を作り始めたのはここ2ヶ月くらいですが、今、楽しくて毎日のように作っているので、いろいろ作れるようになりました。シフォンケーキ、チーズケーキ、シュークリーム、タルト、パイ、スポンジケーキは、それなりにおいしく出来ます。 苦手なのは、パウンドケーキ、ロールケーキを上手に巻く事、生クリームのデコレーションなどでしょうか。 おいしいパウンドケーキが焼けるようになりたいので、どうぞよろしくお願いします。 |
早速ですが、パウンドケーキについて私なりの見解をお知らせします。 シュガーバッター法で仕込んで見えると思います。バターと砂糖をホイップして卵を合わせていく方法です。このとき重要なのは、乳化です。乳化とは水と油が分離することなく共存している状態です。 バターと砂糖をホイップするときは、バターの温度(指がすっと入るぐらいのポマード状)と砂糖は出来るだけ溶け易いように目の細かいグラニュー糖が良いと思います。 砂糖が十分に溶けていれば安定した気泡が得られます。そこに卵を合わせていく訳ですが、今度は卵の温度が大切です。いきなり冷たい卵をあわせると、バターは硬くしまりせっかくの気泡を 吐き出してしまいます。卵が暖かすぎると、バターはだれて同じように気泡を吐き出してしまいます。ゆっくり時間を掛けすぎてもだれてしまいます。 だましだまし、状態を見ながら卵を入れていきます。しまるようなら卵を温め、だれるようなら卵を冷やします。 また、あまり高速で回したりすると、かえって乳化状態を壊してしまいます。 卵が全量入った状態がなめらかなバタークリーム状で艶があればOKです。 この状態から今度は粉を合わせる訳ですが、あまり怖がらずしっかりと合わせてください。 充分に小麦粉のグルテンが形成されないと焼き落ちしてしまいます。 また、分離しそうになったら小麦粉を入れると書いてある本もあるようですが、良い状態のパウンドケーキにはなりません。小麦粉を合わせた後の生地状態も、やはりなめらかで艶があるように仕込んでみてください。小麦粉も焼きあがり状態を見て、強力粉と薄力粉の割合を変えてみても面白いです。まったく違った食感を味わえます。 これから秋に向けて、チョコレートを入れたり栗を入れたりして楽しめます。 基本のパウンドケーキが上手く焼ければ、バリエーションは無限に広がります。 お菓子作りを楽しんでくださいね。説明不足の点があれば、メールください。 私で解かる範囲であれば、いつでもお教えします。 |
2002年7月20日 | ベンちゃんさんからの質問です |
シホンケーキがうまく出来ません。 メレンゲが良くないようです。 コツを教えて下さい。 |
ベンちゃんさん、こんにちは。 メレンゲのコツですね。 メレンゲにもいろいろあります。別立て生地の合わせるメレンゲから ムース等にあわせるメレンゲまで用途により製法が違ってきます。 シホンケーキのメレンゲは生地の出来を大きく左右します。 要点を書きます。 1.新鮮な卵を使用します。よく本などで冷蔵庫で寝かした卵白を使用する と書かれたものを目にしますが、鮮度がやはり1番です。 2.卵白に一つまみの塩、卵白100gに対して4ccのレモン果汁、配合量の 砂糖(目の細かいグラニュウ糖が良い)を最初から一度に合わす。 卵白に3回に分けて砂糖を入れる方法が多いようですが、砂糖のタイミング 遅くなると目が粗くなってしまったり、砂糖が完全に溶けずに不安定なメレンゲ になってしまいます。最近はミキサーの性能もよく、最初から全量入れても無理 無く立ってくれます。 3.塩の添加は卵白のふしを切ってくれます。レモン果汁はPHを整え、立ちを良くして くれます。当店使用の卵では卵白100gに対して4ccのレモン果汁が良いようです。 いろいろ試してみてください。 4.立ち上がりの目安ですが、ホイッパーで細く取ったときに先が少しお辞儀するぐらい がちょうど良いです。角が立たない内はまだ早く、完全に角が立ってしまっては立ち 過ぎです。 5.後は卵黄生地と合わせるだけです。生地を大切に扱いすぎて、合わせが軽すぎても 小麦粉のグルテンが十分に働いてくれません。PTAお菓子教室でもシホンの講習を しましたが、皆さん合わせが軽すぎるようでした。 美味しいシホンケーキ作ってくださいね。 オーナーシェフ 大矢 慎治 |
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